「今日も宿題やってないの!?」
毎日そう叫んでいた小学1年生の頃。
息子は机の前に座っても、鉛筆を持ったまま固まるばかり。
たった1枚のプリントに2時間かかる日もありました。
優しく励ましても、厳しく叱っても、何も変わらない。「このまま勉強嫌いになってしまうんじゃないか」そんな不安で、私自身も追い詰められていました。
でも今、息子は、毎朝自分から机に向かうようになりました。
「勉強しなさい」なんて言わなくても、自然と学習する習慣が身についたんです。
何が変わったのか?
それは、私が「やる気を出させよう」とするのをやめて、勉強が自然にできる仕組みを作ったからでした。
- 子どもが自分から机に向かうようになる環境の作り方
- 毎日の勉強時間が短縮できた理由
- 「やらせる」から「やりたくなる」に変わる声かけ
- 学校の授業が「わかる!」に変わった体験談
この記事では、勉強のやる気が全く出なかった息子が、どうやって学習習慣を身につけたのか。
我が家が実践した3つの工夫と、その過程で学んだことを、すべてお伝えします。
あなたのお子さんも、きっと変われます。
家庭のストレスが減り、笑顔が増える毎日を、一緒に手に入れましょう。
同じように悩んでいるママの、少しでもヒントになれば嬉しいです。
勉強のやる気が出ない息子に悩んでいた頃
宿題に2時間…机に向かっても進まない毎日
小学1年生になったばかりの次男。
お兄ちゃんもいるし、学校生活にもすぐ慣れるだろうと思っていました。
でも現実は全然違ったんです。
「ちゃんとやりなさい!」と言っても、数分後にはまた同じ状態
特に数学の宿題が苦手で、1枚のプリントをやるだけで1時間以上かかることもありました。
ひらがなや漢字の練習プリントは、1つ終わる毎に休憩するあまり、たった1枚のプリントに2時間近くかかってしまう日々が続きました。
やることが山積みです。
でも子供の横についていないと全く進まないので、『家事を中断しては宿題を見る』という繰り返し。
お兄ちゃんの時はこんなに苦労しなかったのに、どうして…?
毎日焦りと不安でいっぱいでした。
そんな思いが頭の中をぐるぐる回っていました。
「叱る・励ます・放っておく」全部試しても効果なし
何とかしなきゃと思って、いろんな方法を試しました。
最初は優しく励ます作戦
とにかくポジティブな声かけを心がけました。
でも、効果があったのは最初の数日だけ。
すぐに「うん…」と返事をするだけになり、手は全然動きません。
次に試したのは、ご褒美作戦
これも一時的には効果がありましたが、ご褒美がないとやらなくなってしまい、本末転倒でした。
そうこうしているうちに、私もイライラが募ってきて、つい声を荒げるように。
「いつまでやってるの!」「さっきから何も進んでないじゃない!」
厳しく叱れば動くかと思ったけれど、子供の表情はどんどん曇っていくばかり。
泣き出すこともあって、私も自己嫌悪に陥りました。
ネットで「子どもの自主性を育てるには放っておくことも大事」
という記事を見つけて、あえて口出しせずに見守ってみたこともあります。
でも結果は、宿題が終わらないまま寝る時間になってしまい、慌てて手伝う羽目に。
優しくしても、厳しくしても、放っておいても、何も変わらない。
正直、途方に暮れていました。
家庭全体がピリピリムード。勉強が家庭のストレス源に
宿題時間が近づくと、家の中の空気が重くなっていきました。
私は「また今日も2時間コースか…」と憂鬱になり、子供は「怒られる…」と身構える。
お兄ちゃんは「また始まった」という表情で自分の部屋に行ってしまう。
夫も「そんなに怒らなくても…」と言いつつ、結局は私任せ。
夕食の時間も遅くなり、家族揃って食卓を囲む時間が減ってしまう
子供は宿題の時間が増えて食欲もなくなっているようで、ご飯を残すことも増えました。
何より辛かったのは、
子供との関係がギクシャクしてきたこと
朝、学校に送り出す時も「今日の宿題、ちゃんとやるんだよ」と言ってしまう。
子供は「わかってるよ…」と小さな声で返す。
本当はもっと「いってらっしゃい!楽しんでね!」って笑顔で送り出したいのに。
勉強が、家庭全体のストレス源になってしまっていたんです。
「このままじゃダメだ。何か根本的に変えなきゃいけない」
そう思い始めたのが、小1の夏頃でした。
やる気が出ない原因に気づいた瞬間
「やる気」以前に仕組みがなかった
ある日、ふと気づいたことがありました。
お兄ちゃんは学校から帰ってきたら、自然と宿題を始めていた。
でもよく思い返してみると、お兄ちゃんの時は
「帰宅したらまず宿題」というルール
を、入学当初から何となく作っていたんです。
でも次男には、明確なルールを作っていませんでした。
「お兄ちゃんができたんだから、次男もできるはず」という思い込みがあったんです。
次男にとって、勉強する時間は決まっていない
だから「今やる」という判断ができない。
私が「やろうね」と言うまで待っている状態だったんです。
つまり、やる気の問題じゃなくて、そもそも勉強する仕組みが家庭にできていなかったんですよね。
子どもは、予測可能で安定した環境の中で安心します。
「次に何をすればいいか」がわかっている状態が実は一番ストレスが少ない
次男に必要だったのは、やる気を奮い立たせる言葉ではなく、自然に勉強に向かえる仕組みだったんです。
この気づきは、大きな転機になりました。
「やる気を出させる声かけ」が逆効果だった理由
それまでの私の声かけを振り返ってみると、こんな感じでした。
全部、私が主語になっている言葉だったんです。
『私がやらせたい、私の都合で動いてほしい』という気持ちが前面に出ていました。
これって、次男からしたら「お母さんに言われたからやる」という受け身の姿勢になりますよね。
自分で決めている感覚がないから、やる気も出ない。
むしろ、「やらされている」という気持ちが強くなって、余計に抵抗したくなる。
子育て本で読んだことがあります。
子どもは「自分で決めた」という感覚が大事だと。
自己決定感が、やる気や主体性につながる
だから、声かけを変えてみることにしました。
「いつやるの?」ではなく、「今日は何やろうか?」
小さな違いのようですが、これが大きな変化を生みました。
自分で選択しなくちゃいけない
⇩
・「算数からやる」
・「音読からにする」
⇩
自分で決めることができる
⇩
私は、次男が選んだものを全力で励ます
「算数からなんだね、いいね!」
すると、次男の表情が少し変わったんです。
「やらされている」という顔から、「自分で決めた」という表情に
親の言葉が、子どものモチベーションにこんなに影響するんだって、身をもって実感した瞬間でした。
勉強を日課にするために我が家が実践した3つの工夫
①勉強する時間を決めた——朝学習の習慣化
一番大きく変えたのは、勉強する時間を朝に固定したことです。
それまでは、学校から帰ってきてからの夕方〜夜にかけて宿題をやっていました。
でも夕方って、子どもも疲れているし、私も家事でバタバタ。集中できる環境じゃなかったんですよね。
そこで、
朝7:10〜7:25の15分間を
「勉強タイム」にすることにしました。
最初は「朝から勉強なんて無理でしょ」と半信半疑でした。
でも、試しにやってみたら、驚くほど集中するんです。朝は頭がスッキリしているし、時間が限られているからダラダラしない。
何より、「学校に行く前に済ませる」という明確なゴールがあるから、やる気も出やすかったみたいです。
時間としては10〜15分程度で、
「何分やったか」よりも「取り組んだかどうか」を重視
たとえ5分でも、机に向かって何か一つでもやったら、それで十分。
量より質、そして何より継続することを大事にしました。
朝学習には、もう一つ大きなメリットがありました
それは、頭がスッキリした状態で学校に行けること。
勉強を少しでもしてから学校に行くと、授業への準備ができるというか、気持ちの切り替えがスムーズになるみたいで。
先生からも「最近、授業中の集中力が上がりましたね」と言われるようになりました。
生活リズムも整って、朝ごはんもしっかり食べられるように
夜は宿題のストレスがないから、家族でリラックスして過ごせる時間が増えました。
朝学習、本当におすすめです。
②教材を変えた——宿題頼りをやめた理由
もう一つ大きく変えたのが教材です。
それまでは学校の宿題だけをやっていたんですが、宿題って日によって量も内容もバラバラですよね。
次男が苦手な国語が多い日もあれば、得意な算数だけの日もある。
内容も、復習中心だったり、いきなり難しいことをやらされたり。
宿題だけだと「やらされている感」が強い。
学校から与えられたものをこなすだけで、自分で学ぶ楽しさを感じにくい。
そこで、小1の秋頃から公文式学習を始めることにしました。
学校の授業で「あ、これ知ってる!」という瞬間が増えると、自信がつくんじゃないかと思ったんです。
週2回、国語・算数・英語の3教科を学習
教室では先生が丁寧に見てくれて、家では毎日少しずつプリントをやる。
教材が一定のレベルで積み上がっていくから、「今日は何をやるか」が明確。次男も見通しが立つから、取り組みやすかったみたいです。
公文の教材は「できた!」を実感しやすい
もちろん学校の宿題も大事だから、それもやります。
でも朝学習では公文のプリントをメインにして、学校の宿題は夕方に軽くやる、という形にシフト。
すると、勉強全体への抵抗感が減って、スムーズに取り組めるようになったんです。
教材を変えたこと、これも大きなターニングポイントでした。
③声かけを変えた——子どもを主体にした関わり方
声かけも、根本から変えました。
「やらせる」から「やりたくなる」へ。
これまでの私は、どこか「親がコントロールしなきゃ」という意識が強かったんです。
でも、それじゃ子どもは主体的に動けない。
親が敷いたレールの上を歩くだけになってしまう。
だから、子供が自分で選択し、自分で決める余地を作るようにしました。
具体的には、こんな声かけです。
- 「今日は何やろうか?」
→やること自体は決まっているけど、順番や内容は次男に選ばせる。
- 「どっちから始める?」
→二択にすることで、選びやすくする。
- 「〇〇ができたね、すごいじゃん!」
→結果じゃなくて、取り組んだこと自体を認める。
- 「お母さんも一緒にやろうかな」
→一方的に「やりなさい」じゃなくて、一緒に取り組む姿勢を見せる。
そして、子供が自分で決めたことに対しては、全力で励ましました。
親が一方的に指示するのではなく、子供を対話の主体にする
これが、やる気を引き出す一番の方法だったんだと、今では確信しています。
少しずつ変わった息子の姿と習慣化のコツ
数ヶ月後、自分から机に向かうように
朝学習を始めて、公文を始めて、声かけを変えて。
そんな日々を続けて数ヶ月が経った頃、ある朝の出来事がありました。
いつものように「今日は何やろうか?」と声をかけようと思ったら、子供がもう机に座って、公文のプリントを広げていたんです。
私が言う前に、自分から動いている
「今日は算数からやる」って、子供が言ったんです。
その時の嬉しさ、今でも忘れられません。
涙が出そうになるのを堪えながら「いいね、頑張ってるね!」って声をかけました。
少しずつですが、自分から机に向かう日が増えていきました。
でも毎日ではありません。
時には「今日はやりたくない」という日もあります。
でも、
「勉強=当たり前にやるもの」という感覚が、子供の中に芽生えてきた
以前は勉強の話をすると曇っていた顔が、今では「できた!」って嬉しそうに報告してくれる。
リビングで親も一緒に学ぶ時間を作った
もう一つ、大事にしていることがあります。
それは、
親も一緒に学ぶ姿を見せること
子供が学習をしている時、私もリビングのテーブルで一緒に座るようにしました。
私は本を読んだり、資格の勉強をしたり。
お兄ちゃんも、勉強をリビングでやることが増えました。
「勉強は一人で頑張るもの」じゃなくて、「家族みんなが成長する時間」という雰囲気を作りたかったんです。
子供も、隣で私やお兄ちゃんが何かに取り組んでいる姿を見ると、安心するみたいでした。「一人じゃない」という感覚が、支えになっていたのかもしれません。
たまに、「お母さん、これ見て!」って公文のプリントを見せてくれることがあります。
その時は手を止めて、ちゃんと向き合う。
「すごいね!ここ、難しかったでしょ?」「きれいに書けてるじゃん!」って、一緒に喜ぶ。
親が関心を持ってくれている、見てくれているという実感が、子供のやる気を支えるんだなって、改めて感じました。
「できた!」を積み重ねて、やる気を維持
習慣化のコツは、小さな「できた!」を毎日積み重ねることだと思います。
公文の良いところは、毎日コツコツ進められること
1日1枚でもいい。
「今日もできた」という達成感が、次の日への原動力になります。
我が家では、子供が朝学習を終えたら、カレンダーにシールを貼るようにしました。
シンプルですが、シールがどんどん増えていくのが嬉しいみたいで、「今日も貼りたい!」という気持ちが、モチベーションになっていたんです。
他にもタイムアタックや解き方を私に教えるなどの工夫
そして、できなかった日も責めないこと。
「今日はできなかったね」じゃなくて、「明日はできるといいね」って、未来に目を向ける声かけを心がけました。
習慣化って、簡単じゃないんですよね
できる日もあれば、できない日もある。
でも、長い目で見たときに、少しずつ続いていれば、それでいい。
「できた!」を積み重ねながら、ゆっくり、でも確実に、子供の中に学習習慣が根付いていきました。
今だから思う、子どものやる気を育てる親の心構え
勉強はムダじゃないと、ちゃんと伝える
今、子供は中学1年生になりました。
小1の頃のあの苦労が嘘みたいに、毎日自分から勉強に取り組んでいます。
振り返ってみて、改めて思うことがあります。
それは、
「勉強の意味」を、ちゃんと伝えることの大切さ
子供って「なんで勉強しなきゃいけないの?」って疑問に思いますよね。
その時に、親がどう答えるかで、子どもの勉強へのモチベーションが変わる気がします。
「勉強って、できることが増えるってことなんだよ。
昨日できなかったことが、今日できるようになる。それって、すごく楽しいことなんだよ」
「新しいことを知るって、ワクワクするでしょ?世界が広がる感じがするでしょ?
それが勉強の面白さなんだよ」
テストでいい点を取る為とか、いい学校に行く為とかじゃなくて。
できることが増える楽しさ、知ることの喜び。
それを一緒に感じることが、勉強を続ける原動力になる
公文で少しずつ先取り学習を進めていると、学校の授業で「これ、知ってる!」という瞬間が増えます。
その時の子供の嬉しそうな顔を見ると、「ああ、勉強って楽しいんだな」って実感してるんだなって、わかるんです。
勉強はムダじゃない！
人生を豊かにするものなんだって、親が信じて、子供に伝えていくこと。
それが、やる気を育てる土台になるんだと思います。
継続は力なりは本当だった
「継続は力なり」って、よく聞く言葉です。
でも、本当にその通りだったって、今なら断言できます。
小1の秋から始めた朝学習と公文。
最初は10分座っているだけでも大変でした。泣く日もあったし、「やりたくない!」って反発する日もありました。
正直、何度も「もうやめようかな」って思いました。
こんなに大変なら、無理してやらなくてもいいんじゃないかって。
でも、続けました。
毎日じゃなくてもいい、できる日だけでもいいから、続けよう。そう決めて、親子で頑張りました。
そして気づいたら、半年、1年、2年…と時間が経っていて。
子供の中に、確かに「学習習慣」というものが根付いていたんです。
って言うようになりました。
これって、毎日の積み重ねがあったから。
1日1日は小さな一歩でも、それを続けることで、大きな力になるんだって、子供が教えてくれました。
習慣化するまでは、正直苦しかったです
でもその苦しさを超えた先に、確かな成長があった。
継続することの大切さ、それを信じて諦めないこと。それが、親として一番大事な役割だったのかもしれません。
まとめ：難しい時期こそ、親が焦らないことが大切
最後に、今まさに勉強習慣で悩んでいるママたちに伝えたいことがあります。
それは、親が焦らないこと。
子どもが勉強しないと、不安になります。
その気持ち、すごくよくわかります。
私もそうでしたから。
でも、親が焦ると、その焦りは子どもに伝わってしまいます。
子どもは敏感だから、親のピリピリした空気を感じ取る。そうすると、余計に勉強が苦痛になってしまうんです。
だから、大丈夫！焦らなくていい。
子どもはそれぞれペースが違います。
すぐに習慣がつく子もいれば、時間がかかる子もいる。比べる必要はないんです。
大事なのは、その子に合った方法を見つけること。そして、親子で一緒に試行錯誤しながら、少しずつ前に進むこと。
我が家の場合は、朝学習と公文が合っていました。でも、これが全ての子に当てはまるわけじゃありません。
夜の方が集中できる子もいるだろうし、違う教材の方が合う子もいるでしょう。
色々試してみて、「これなら続けられそう」というものを見つけてください。
そして、それを信じて、続けてみてください。
今は大変かもしれません。
でも、その先には必ず、成長した我が子の姿が待っています。
私も、あの大変だった小1の頃があったから、今の子供の成長を心から喜べています。
公文学習を始めて、本当に正解だったと思います。先取り学習で自信がついて、勉強が楽しいと思えるようになった。それが、今の子供の土台になっています。
一緒に、頑張りましょう。応援しています。
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